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シベリア鉄道にて/1
シベリア鉄道に乗ってます。
7泊8日だけど、よく考えてみると乗車時間は丸7日もない。
だって、発車時刻が23時55分だから、1日目は5分だけだし。
時差もあるからよく分かんないけど、24時間の6倍くらい?
さて。
シベリア鉄道には特にトラブルなく乗る事ができました。
乗車する日の午後、まずは本屋さんへ車内で読むための本を探しに。とても大きい店舗を教えてもらったので、英語の本はたくさん売ってるんだけど、当然ながら高い。輸入だからもちろんドルなりポンドなりユーロなりの価格が表記されていて、ルーブルの値札が貼ってある。高い!外国の本って、ペーパーバッグって言うんでしょうか、紙質がわら半紙みたいで、軽くていいんだろうけど安っぽいよね。
個人的には、英語って日本語に比べてとてもエネルギーが必要。話すのも、聞くのも、読むのも。日本語だと例え眠たくても何かしながらでも勝手に目や耳に入ってくるけど、英語はそうはいかない。話すのも聞くのも読むのも、集中する必要がある。いつか日本語のように英語が使えるようになるかしら。
今回の旅行では、やっぱり色々な情報が英語で書かれているし、パリからモスクワまでのルートを調べたのは、最終的には英語がほとんど。やっぱり大変だった。全部自分でするから楽しいけどね。
インターネットではニュースやブログなどで日本語を読むんだけど、紙に印刷されている日本語に餓えている。ストックホルムでもらったヘルシンキの日本語ガイドが本当に嬉しくて、何度か隅から隅まで読んだ。バルセロナのホステルでは去年の海外版読売新聞があったので、読みまくった。
ということで「非常に日本語の活字が読みたい」のだけれども海外では見つかっても高いので諦める。だってもうすぐ日本に帰るのに。
結局、ロシア語の本のコーナーで、原語にロシア語の対訳付きという本を見つけたのでそちらを何冊か購入した。これは良心的な価格で、1冊150ルーブル程度。5ユーロ弱って感じ?輸入本ではなく、ロシアで発行されている本だからこの価格なのでしょう。装丁や挿絵がとても美しい本です。
シリーズで10冊くらいあったので全部買いたいくらいだったけど重たいので4冊だけ選び取った。1冊はオスカー・ワイルド。こちらはフランス語で書かれていて、ロシア語の対訳付きなのでどちらも読めないんだけれど、挿絵にオルセー美術館で見た画家の絵が使われていて、とても素敵だったので購入した。
あとは、英語の本を数冊。
うち1冊はアンデルセン童話の短編集で、小さい頃に読んだ童話が収められていた。さっき短いのを2話読んだんだけど、1つは「裸の王様」、これは有名よね。で、もう1つは邦題を忘れてしまいました、英題は「 The Real Princess 」となっています。本当に育ちの良いお姫様を1粒の豆で判別する物語。懐かしい!他に「ガリバーの冒険」も買ったので、北京までに読もうと思ってます。
そう、本屋で本を数冊と、チェブラーシカのDVDを1枚買ったんでした。
当然全部ロシア語で分かんないんだけど、アニメなのでなんとなく面白い。ウィキペディアでキャラクター設定が頭に入っているのも大きい。なんとチェブラーシカではなく、ゲーナっていうあのワニが主役なんですって!彼は動物園のワニとして働いていたりと、キャラクター設定が独特。
ちょっと話が逸れた。
あと、食料。
シベリア鉄道7泊8日の列車の旅ということで、過去に乗った事のある諸先輩方からアドバイスをいただくことができた。といっても実質2人だけだけど。1人はルクソールで久し振りに再会した大阪に住むウェールズ人で、もう1人はイスラエルの国境越えで出会ったフィンランド人、つい先日ヘルシンキで再会した。
2人とも今回のわたしとは逆方向の北京発モスクワ行で、満州経由でなくてモンゴル経由だし、乗車時期も夏だけれども、でもまあ共通するものはある。
まず、食堂車があるけれども高いので、出来る限りの食料を持ち込んだ方が良い、とのこと。朝御飯が20ドルくらいする、と言っていた。まあ、記念なので乗車中に1度くらいは食堂車で食事をしてみてもいいけど。
途中の駅で、長く停車する場合はホームに出てピロシキを始め、色々な食べ物を買う事もできるけれども、お腹が空いているときにタイミングよく停車するとも限らない。
車内にはお湯があるので、インスタントコーヒー、紅茶、カップ麺を持って行くと良い。
とまあ、こんな具合。
出発の夜、駅前のスーパーに行ってみた。豪華絢爛なスーパーで、かなり高級な感じがした。日本でいう紀伊国屋、成城石井、イカリなどを思わせる。ベルギーのチョコ、フランスのジャム、日本のビール、色々と揃う。
そんな中、わたしが買ったのは、お値段を考えて全部ロシア製品。インスタントのスープ、お湯だけで作れるポリッジ2種、インスタントのマッシュポテト、パン、ケフィア、チーズ、バナナ、チョコ、ロシアのハニー・ケーキ。
カップ麺は普段食べないし、モスクワでは見つからなかった。サンクトペテルブルグでは見かけたので、どこかで売っているとは思います。
お会計、全部で800ルーブル近くになった。2000円くらい使ったということ。サンクトペテルブルグ〜モスクワまでの切符代より高い!
でも1週間分だし、あんな豪華スーパーだし。
ま、妥当だよね。
さてさて、肝心のシベリア鉄道。
深夜0時の5分前に発車で、宿泊先からはメトロで30分くらい。
じゃあ23時に出たらいいかな、と思ってたら、他の宿泊者やスタッフが「22時半に出た方がいい、余裕をもったほうがいいよ」と口を揃える。
確かに。
駅でも空港でも、わたしギリギリでよく走ってる。
シベリア鉄道に万が一乗り遅れるなんて事態になったらダメージは計り知れない。チケット代は当然だし、ビザの有効期限を考えると次週の列車を待てない。そうなると飛行機かもしれない。笑えない。
みんな「早く着いたら駅でコーヒーでも飲んで待てばいいんだって。何があるか分かんないし、念のために。」と言うので、それもそうだと思った。食料も買って荷物も多いし、初めて行く駅だし。
モスクワには駅が9カ所もある。
サンクトペテルブルグで書いたブログにも書いたけど、ロシアではそこから出る列車の行先が駅名になる。なのでモスクワに、モスクワ駅はない。
サンクトペテルブルグから到着したのはレニングラードスキ駅で、シベリア鉄道が発車するのはイロスラヴル駅。
「レニングラードスキ」からサンクトペテルブルグ〜モスクワの列車はこの駅に到着し、発車する。サンクトペテルブルグは昔のレニングラードだから。
イロスラヴルはどういう意味でしょうね。素人が真っ先に考えるであろう「ウラジオストクスキ」だとか「ペキンスキ」ではないようです。
レニングラードスキ駅とイロスラヴル駅は隣り合っている。
なので、モスクワに到着した朝の逆の手順でメトロに乗ればいい。
ホステルを22時半過ぎに出たんだけど、最初の角でマフラーを忘れたことに気付いて取りに戻ったので、結局ホステルを出たのは22時50分くらい。いつものパターン。
メトロの駅でマグネティックカードを買って、エスカレーターでホームまで降りる。これが、とてつもなく深い。サンクトペテルブルグのメトロもそうだった。ロシアのメトロは、こんな長いエスカレーター乗った事ないわ、ってくらい深いです。そして駅の構内が本当に美しい。教会の中にでもいるような駅が多いです。
イロスラヴル駅はメトロの最寄り駅を降りてすぐなんだけれど、駅に英語での案内板がないので、事前にロシア語でどうやって書かれるのか頭にたたきこんでいくなり、メモしておくなりすると重宝すると思います。このメトロの駅の回りに3つ駅が固まってあるのです。あと、北京はペキンと発音されています。英語だとベイジンだよね。イタリア語だとペキーノだったよ。
予定より遅れてホステルを出てしまったけど、それでも発車30分前くらいに駅に着きました。なんだー、余裕!
シベリア鉄道が発車するホームを探すと、1番線。すこし奥に隠れた場所にありました。ホームは暗く、大きな荷物を持った人が列車に向かって歩いています。
シックでまるで阪急を思わせる赤茶色の車体には、キリル文字と漢字の両方で、モスクワ〜ペキンと書かれています。目指すは3号車、先頭に向かって歩くと途中1両だけ平壌行きの車両がありました。その車両だけ古いように見えます。そして食堂車。カーテンの間からテーブルクロスのかかったテーブルが見えます。
そして3号車、女性の車掌さんが入り口に立っており、検札があります。パスポートの名前とチケットの名前が同じかどうかもチェックがあります。
そしていよいよ車内へ!
なんと、開放寝台だと思っていたのに、4ベッドのコンパートメントです。なるほど、思っていたよりチケット代が高かったのにも納得。そして本当にきれい。とても近代的です。サンクトペテルブルグからモスクワまでの夜行列車のインパクトが大きかったので、シベリア鉄道も年季の入った車両を想像していましたが、拍子抜けするくらい美しく、快適そうです。
満州経由のヴォストーク号はロシアの列車。モンゴル経由の列車は中国の列車と聞きます。
なんとコンパートメントに入ってみるとテレビまであります。向かい合ったシートの間のテーブルには、ヴォストーク号専用に作られたと思われるテーブルクロス。スライド式のドアを閉めると大きな鏡、シートの下はたっぷり収納、ヘッドボードも収納になっています。これは素敵!1週間この3号車のシート17で北京まで問題なさそうです。
同室になったのは、2人のロシア人女性。モスクワの広告代理店に勤務しているそうですが、ホームタウンに帰省するのだとか。キロヴ駅までなので12時間ほど乗るだけだそうです。わたしは北京まで7日間乗ると言うと驚かれました。そのあとは日本までフェリーかな、と言ったら「あなた日本人なのね!」とのことで、あ、そうか、普通は中国人だと思うよね。
3人で話をしていると、ヴォストーク号ゆっくりと動き出した!時計を見るとばっちりの定時発車。長距離列車の発車に際して、ベルを鳴らしたり笛を吹いたり、あんまりないですね。定時になったら静かに発車。
23時55分発ということで、発車するとシーツが配られ、わたしもベッドを作って早々に眠りました。車内は快適です。
朝起きると、外は雪景色ですが青空が広がっており、美しい。同室のロシア人女性達はお昼頃の到着に向けて身支度をしたり携帯電話で誰かと話したり。
わたしは、本を読んだり、サモワでお湯をいただいてお茶をいれたり。
シベリア鉄道は熱いお湯がいつでも手に入ると聞いていたけれども、この車両には冷たい飲料水の蛇口もあります。なのでミネラルウォーターは特に買う必要はないと思う。
あと、朝起きて非常に感心したのが、他のコンパートメントの皆さん。何度か乗ってる人達なのでしょう。廊下にあるコンセントから各自のコンパートメントまで延長コードを引っ張ってる。これでコンパートメント内でも電源が取れるので、中でDVDを見たり、電化製品を使う事ができるという…すごい。慣れてるね。
コンパートメントのドアは鍵も閉まるようになっているけれども、下に1センチほどの隙間があるので延長コードとドアのロックは両立できます。
これからシベリア鉄道に乗られる方、持って行くべき物は延長コードです!
ま、今のところ書く事はこれくらいかな。結構な量を書いたな。
by southend-on-sea
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